4月1日付でからだの話を作成しました。
No.47 腹筋のはなし〈お腹を凹ますとは〉
腹筋…おなかって、締めていないことが多いのです。
筋肉って、起始と停止(始まりと終わり)が脱力状態で近づくと緊張が抜けるって性質があります。
では、腹筋のはなしに戻りますが
椅子に座って、背もたれに寄りかかります。
腹筋の起始と停止はどこかというと…
肋骨と骨盤
※腹筋には4種類あるのでザックリ(やや正確ではない)と書いています。
さて、椅子に座ってる状態の「おなか」は、脱力状態で起始と停止が近づいた状態!!
まさしく、緩みっぱなし状態😅
筋肉は使わなければ、
収縮もしないし、伸びもしない。
そうすると脳は腹筋の縮ませ方を忘れてしまう。
・豆知識
脳は筋肉を縮ませる指令をだすことはできますが、緩ませる指令は出せません。
グループレッスンをしながら、おなかを締めることを忘れてしまった方も多くおられることに気付きます。
また、腹筋 イコール 起き上がること
と、思っておられる方も多い。
・豆知識
脚を止めての起き上がり運動は、腹筋運動ではありません。腸腰筋のトレーニングとなっておられる方が大半です。
脚を止めて行うということは、「背筋で体幹を止めて、腸腰筋で起き上がる」ことでも簡単にできちゃいます。
私が、マットピラティスのイントラになったばかりの頃。
県立体育館でのレッスン前、「腰痛があるから腹筋運動を毎日頑張ってます!」とおっしゃる女性がいて…
姿勢を拝見すると、背中が硬くて太腿の前が張って股関節が屈曲しておられる。
「どんな腹筋運動ですか?」とお尋ねすると
「つま先をタンスの引き出しに引っ掛けてやってます」と。
やっぱり…
腹筋運動と言いつつ、背筋で体幹を止めて腸腰筋のトレーニングをされている。
この運動を頑張って行えば行うほど、この方の腰痛はひどくなるな…
まだ、新人の私は上記の話を、そのままその方にしてしまった。
きっと否定されたと思われたんだろう。
ムッとされたお顔と、それ以後私のレッスンには2度と参加されなかった。
もう少し上手いお伝えの仕方があったんじゃ?!
と、20年近く経った今でも思い出す。
私は運動指導者として、良かれと頑張った運動の結果が悪い方向・身体を壊してしまう方向へ行ってしまうことが悲しくて仕方ない。
そういえば、Y先生が言っておられた言葉を思い出した。
なお、このY先生は関東地方でプロ選手も多く指導されている。
「一流と二流の違い」
ある運動を処方したとする。
①その処方をやってみて違和感が拭えないから、一旦中断して様子を見る選手と
②結果が出ないのは、自分の努力が足りないのだとより一層頑張る選手。
①の選手は次に来た時、正しい使い方を学んで帰れる。→次に進める
②の選手は、やり過ぎて壊してしまったところを治すところから始めなきゃいけない。→後退してしまう
この「違和感」を感じられるかどうかが、一流と二流の差になるんじゃないかと思う。
とのこと。
前述の女性も、腹筋運動らしきもの(実際には背筋と腸腰筋の運動)を頑張ってやればやるほど、腰痛の軽減は無かったはず。
…これおかしいなぁ?
…自分がやっていること間違っていないか?
と、違和感を感じて中止してくれていたら良いなぁ。
さて、腹筋のはなし。
私的には下腹の「内腹斜筋」
を使えるようになって、お腹で床が押せるようになること。
腰が硬い方は、相反性抑制で柔らかくなります。
〈ポイント〉
・息は吐く
・下腹を「削ぐ」「チャックを引き上げる」感じ
・ウエストの後ろで床を押す
・お尻の力は抜いたまま
次は骨盤をニュートラル位置「腹横筋」の収縮
〈ポイント〉
・息を吐く
・肋骨を細く絞る
共に、この腹筋の収縮を練習することで、身体を痛める心配はありませんのでご安心ください。
筋肉は使ってなんぼ!!
お腹の筋肉が使えるよう、まずは収縮できるようになりましょう!