studioflow からだの話ブログ

そのストレッチ・運動はあなたにとって本当に正しいことですか?

むくみ(浮腫)のはなし

今日、印刷からあがってきました。

からだの話№46 「むくみ(リンパ浮腫)のはなし」

 

f:id:studioflow:20210217155144j:image

 

むくみについてずっとわからなかったことがありました。

 

むくみ=リンパマッサージ とはいうけれど、水分を回収するのは静脈じゃないの? って。

何人かの出会ったエステ系の方々に質問するけれど、納得できる答えまでたどり着かず。

 

それがやっと…。

石井慎一郎先生のYouTubeチャンネルでリンパ浮腫の話があり、やっと納得できました。リハビリ系の専門用語も入ってはおりますが、大変分かりやすいのでご興味ある方は直接ご覧ください。

https://youtu.be/5y868THCKLI

 

私がむくみ(リンパ浮腫)について今まで疑問に思っていたこと。

①水分の回収について

≪結論≫ 8割は静脈 残りの2割はリンパ。

②リンパは脂じゃないの

≪結論≫ リンパは確かに脂(脂溶性ビタミンやたんぱく・脂質)

毛細動脈から栄養を受け取った細胞は、不要の水分と血漿タンパクを排出します。この排出された血漿タンパクは大きく静脈に入ることができません。なので、この血漿タンパクを回収するのがリンパです。

③リンパを流すためには軽く皮膚をさするだけでいいとはいうけれどその理由は?

≪結論≫ リンパは皮膚下で行き止まり(血管は動脈から静脈へとなるので行き止まりはない)、その先端が松ぼっくり状。皮膚を動かすことで繋留フィラメントが引っ張られリンパの先端が開くことで血漿タンパク・水分2割を回収することができる。

 

③で知ったこと。

リンパ管はからだの中心に近くなるほど大きくなり、逆流しないように「弁」がついている。

その弁は、その近くの筋肉が収縮することで

「つぶされ」→「送られて空になり」→「次のリンパ液が上がってくる」

その骨格筋(筋肉)が動くことでリンパは流れる。

また、下肢のリンパは第二腰椎右前側にある「乳糜層(にゅうびそう)」に集まる。

これは呼吸(横隔膜)が働くことで「乳糜層」→「胸管」に送られ、最終的に鎖骨下静脈へと流れていく。

 

なので、リンパを流すためには

・骨格筋ポンプ → からだを動かす

・呼吸ポンプ → しっかりと呼吸する(特に吐く)

が、大切です。

 

もし、上記の2つをしないまま皮膚を触ったからリンパが流れるかというと…

それは、残念。流れません。

だって、先が詰まってますもん。

 

流す順序は

1.鎖骨回り → さする・肩を回す・腕を上げる など

2.乳糜層 → しっかり呼吸して

3.中枢に近いリンパ本管・リンパ節 → 運動して筋肉と皮膚を動かして

4.末端(足首・手首)リンパ末端・毛細リンパ

の順番となります。

脚がむくんでいるからといって、足首からマッサージしても残念ながら効果は得られません…ご注意ください。

 

おまけ(怖いけど本当の話)

むくみを放っておくと、血漿タンパクは水分が好きなのでどんどん水分をまといむくみは増加させます。そのうえ線維化細胞を架橋(細胞間を繋いでしまう)ことで、むくんでいる場所に拘縮をつくります。

拘縮で、より一層からだが硬くなって動かせなくなる…。

こととなりますのでくれぐれもご注意くださいませ。

 

私が知ったリンパ(リンパ浮腫)の本当の話です。